▼令和3年度:問62 金融システムの口座振替では、振替元の口座からの出金処理と振替先の口座への入金処理について、両方の処理が実行されるか、両方とも実行されないかのどちらかであることを保証することによってデータベースの整合性を保っている。データベースに対するこのような一連の処理をトランザクションとして扱い、矛盾なく処理が完了したときに、データベースの更新内容を確定することを何というか。
ア コミット
イ スキーマ
ウ ロールフォワード
エ ロック
▼上に出てきた用語の意味
【トランザクション処理 transaction processing】関連する複数の処理や操作を一つの処理単位にまとめて管理する方式。(IT用語辞典 e-Words)
【コミット commit】トランザクション処理では一体不可分な複数の処理が「すべて成功」か「すべて失敗」のいずれかになるよう制御している。すべての処理が成功し、データベースの状態を処理結果によって更新することをコミットという。(IT用語辞典 e-Words)
【スキーマ schema】データベースにどのような種類のデータをどのような構造で格納するか定義したもの。(IT用語辞典 e-Words)
【ロールフォワード roll forward】データベースシステムなどに障害が発生したときの回復手法の一つ。ある時点で複製したバックアップデータを書き戻し、その後の更新データを反映して障害発生直前の状態に戻すこと。(IT用語辞典 e-Words)
【ロック lock】データを一定の条件に基づいて操作・変更できないよう保護する仕組み(IT用語辞典 e-Words)
▼今回の問いとFEのシラバスの関連を赤の★印、既出は橙色の★印で示しました。
表の出所 FEのシラバスから筆者が作成。
▼IPのシラバスでの位置付け
大分類9:技術要素 >中分類21:データベース >57. トランザクション処理 >(1) 同時実行制御(排他制御):複数の利用者がデータに同時アクセスする際の整合性を確保するために必要な同時実行制御(排他制御)について、その必要性と機能の概要
〔用語例〕トランザクション、2相コミットメント
▼比較:FEのシラバスでの位置付け
大分類3:技術要素 >中分類9:データベース >4.トランザクション処理 >(1)同時実行制御(排他制御):データの整合性を保つために、複数のトランザクションが同時にデータベースのデータを更新することが起こらないようにする同時実行制御(排他制御)が必要であることを理解する。また、ロック方式、セマフォ方式、コミットメント制御の基本的な仕組みを理解する。
〔用語例〕1相コミットメント、2相コミットメント
解答ア