デジタルコンピュータの父、コンピュータ研究開発のパイオニアの1人。計算機分野で、アナログに対する用語「デジタル」の利用を初めて提案した人。
▼ジョージ・ロバート・スティビッツ George Robert Stibitz
1904-1995
▼ペンシルバニア生まれ。オハイオ州Denison Universityで学士。
1927年(23才)ニューヨークのUnion Collegeで修士。
1930年(26才)Cornell Universityで数学物理のPh.D.を取得。
1930年(26才)ベル研究所に入る。
1937年(33才)二進数の加算計算機をキッチンテーブルの上で組み立てた”Model K”を開発。
1938-40年(34-36才)チームで複素数の計算機Complex Number Computerを開発し、運用に導く。
1940年(36才)CNCを使って世界で初めのリモートによるコンピュータ操作のデモを行う。
1941年(37才)第二次大戦が始まり、ベル研究所は陸軍用の火器制御装置の開発に取り組む。スティビッツさんはNational Defense Research Committeeに異動。継続してベル研の火器制御装置開発のアドバイスを継続し、バージョンアップの支援を続ける。
▼1942年(38才)火器に関して寄せられる様々な提案を評価する会議に出席したとき、提案が、アナログanalogとパルスpulseのどちらかに分類できることに気づいた。そこで会議後の記録に、パルスという用語は、議論の内容を表現するのに不十分だからデジタルという用語に置き換えてはどうか、と記した。当時、名詞”digit”には、10本の指という意味と、0から9までの数を表す2つの意味があった。一方、形容詞の”digital”は一般的ではなく、医師が患者を触診する場合にデジタル検査と言われるくらいだった。スティビッツさんのこの提案で、計算機の分野でデジタルが使われるようになった。
1945年(41才)終戦後、ベル研に戻らず個人でコンサルティング活動を行う。
1946年(42才)ベル研はModel Vを完成。リレー式だったので完全電子式より遅いものの、プログラム可能な汎用コンピュータとして完成。
1990年(86才)コンピュータ・アートの面白さに目覚める。Denison Universityではスティビッツさんの作品を公開している。
https://en.wikipedia.org/wiki/George_Stibitz
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%84
AT&T Archives: Invention of the First Electric Computer